中国政府主催・国際中国語普及大会(第9回。北京)参加の報告
平成21年1月8日 日本BCT/YCT事務局 セリングビジョン株式会社
中国教育部・国家漢弁の招聘で、当社社長岡部秀也と北京事務所張晶磊が中国・北京市で海外諸国の関係者を集めて開催された国際中国語普及大会に参加いたしました。
世界中の中国語教育学者、孔子学院の責任者及び中国政府の中国語検定試験(YCT,HSK,BCT)の受託機関の代表者、1000名ほどが大会に出席しました。
北京国際会議場の外観
| 開会式及び閉会式が行われた会場内写真
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大会は12月中旬(15~17日)の3日間にわたって行われ、当社はBCT、YCTの日本の受託機関であるため、重点的に中国語検定の分科会に参加いたしました。国家漢弁の許琳主任は中国語検定試験の開会式で基調演説を行いました。許琳主任の演説内容は下記のとおりです。
今は世界各国では、249校の孔子学院があります。そして、56ヵ所の孔子塾が常時開設しております。海外における中国語の学習ニーズは年々に増大しています。この状況下では、中国語を普及する当たって、考え方の転換がもっとも重要です。中国語教育及び研究そしてHSK、BCT、YCTなどの分野では学問型から能力重視型への転換は今後も課題です。海外にふさわしい中国語の教育及び中国語能力検定の方法を探り出し、世界各国の中国語学習ニーズに満たさなければなりません。国家漢弁としては世界各国の中国語教育機関及び中国語の受託検定機関に良い中国語教育の資源を提供することによって、より多くの中国語学習者が中国語の検定試験に参加するよう、継続的に海外の中国語検定の受託機関を支援し、2009年に多くの中国語検定の受験者を増やしていきたいと考えております。
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国家漢弁の許琳主任(中央)との記念撮影 左:岡部社長、右:張晶磊首席代表
| 国家漢弁の中国語検定試験の担当官胡志平副主任と岡部社長との記念写真
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現在は、海外における中国語の受託機関は、125ヵ所です。世界の56ヶ国にあります。2006年には、世界の中国語受験者数は7万人となり、2007年には13万人に倍増し、2008年には、24万人に達しています。
BCTの実施国は、2008年末では、8ヵ国シンガポール、韓国、日本、ベルギー、フランス、スイス、アメリカ、カナダとなっています。
分科会議での討論会は、当社岡部社長は一番最初に発言をしました。そのあと、韓国、シンガポール、ロシア、モンゴル国、カザフスタン、パキスタン、キルギスタン、ビルマ、香港、マカオの受託機関の代表が中国語検定の改善、革新について意見を述べました。
国家漢弁の試験担当の副主任、胡志平先生は、閉幕式で、下記の総括まとめをいたしました。
胡副主任の総括まとめの趣旨:
- 国家漢弁を代表して、海外における中国語検定受託機関の皆様方に感謝の意を表しました。各国の受託機関から中国語検定の改善、改革の方向についての貴重な意見をいただきました。国家漢弁としては、許琳主任の談話にそって、HSK、BCT、YCTといった三つの試験システムを今後も改善していきます。具体的にシステム的に整える、検定の科学性および効能のある検定試験に革新していきます。特に三つの試験の難易度の面では、重点的に改善していきます。難易度を下げることによって、試験内容をやさしくて、多くの方々に受験いただけるようにいたします。
- 海外で権威性のある公認の標準中国語検定試験にするために、今後積極的に各国の政府部門と連絡をとり、三つのYCT,HSK,BCTの試験を宣伝します。入学、就職などの参考の基準にするような試験に築き上げます。
- 今後、試験の電子化の実施に向けて、各国の受託機関の協力をお願いいたします。試験実務の電子化は今後中国語試験の発展方向のひとつです。国家漢弁の協同機関である「漢考国際会社」でも試験管理システムの改善を常に行う必要があります。そして試験の市場活性の伴う運営方式も将来の目標としています。これに関しても受託機関の意見を採用しながら、完成していきます。
上記の三つの目標を実現するため、国家漢弁は各国の受託機関を全面的にサポートします。
今回の大会と同時に行われた分科会議は、下記の通りです。
- 世界漢語教育学会の理事会会議
- 国際中国語教育展示会
- 国際中国語教学授業実演会議
- 国際中国語教育に関する書籍展示会
1の世界漢語教育協会の理事会では、前中国人民大会(日本の衆議院に相当)の副議長許嘉璐先生が、世界漢語教育学会の新会長に選ばれました。日本の古川 裕先生(日本中国語教育学会会長、大阪大学教授)は世界漢語教育学会の理事・副会長に選ばれました。
世界漢語教育学会の新会長許嘉璐先生は開会式及び閉会式で演説を行いました
| 日本BCT、YCT代表と世界中国語学会の幹部との記念写真 (右1:古川教授、左2:前会長(世界漢語教育学会)の北京大学・陸倹明教授)
| 当社のBCT、YCT代表と日本のHSK代表との記念写真(中:田中潤治先生)。 HSK日本の胡安荣事務局長が撮影。
| 北京大学の劉超英先生がBCTについてスピーチしました
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今後のBCT、YCTについての詳細のご報告は、引き続いて当社のHPで行う予定です。
以 上
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