世界漢語教学学会主催の 「第十回国際漢語教学シンポジウム瀋陽国際会議」への参加(報告) ~日本BCT、YCT事務局を代表して北京事務所張晶磊所長ほか、 38ヶ国400名の中国語教育関係者が出席~
2010年8月21日 日本BCT・YCT事務局 セリングビジョン株式会社
8月18日~21日に、遼寧省友誼迎賓館(瀋陽市皇姑区)において、世界漢語教学学会主催の「第十回国際漢語教学シンポジウム」が開催されました。中国国内及び海外諸国における中国語教育関係者が集合しました。セリングビジョンの北京事務所張晶磊所長も日本のBCT、YCTの代表機関として会議に招待されました。その内容をまとめてご報告いたします。
1、今回の国際会議の議題:
| | 中国語教育の方式及び教授法
中国語教材及びその教学のリソースについて
中国語教材の使用に関する教師養成及び教材の推奨
中国語教材及び中国語検定試験について
IT技術を利用しての中国語教材の研究開発について
2、会議期間中の活動:
| | 開会のセレモニー(18日)
遼寧省人民政府陳政高省長の祝辞(18日)
国家漢弁許琳主任の基調演説(19日)
討論会(19日~21日)
中国語教育のツールの説明会(20日)
新出の中国語教材の説明会(20日)
マルチメディア中国語ツールの評価及び表彰式(20日)
国際中国語教学資源展示会(19日~21日)
第十回世界漢語教学学会の理事会総会(20日)
遼寧大学蒲河キャンパスでの交流活動(21日)
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開会式では、国家漢弁許琳主任が「2008年から世界各国の世界漢語教学学会の会員たちの支援をいただいた上で、孔子学院の設立および国際的な中国語教育は、大きな成果を得られた。世界の94カ国と地域で300校の孔子学院がつくられた。そして孔子塾も300箇所あり、中国語の学習者数は4000万人に昇っている。中国語教師の世界的規模で増加している。教師の素質も向上している。多国語の中国語教材の開発が顕著な効果を取得し、ブランド形成による中国文化の伝播が強化されている」と述べました。
世界漢語教学学会の許嘉璐会長は、「中国語教学の研究開発は変革中の中国語教育に影響をもたらしている。世界的な中国語教学自身は世界への窓口です。この窓口から世界へ歩んでいる。また世界各国の友人がこの窓口から中国へ入っている。今回の大会を通して、教師、教材、観念といった3つの面から世界へ歩んでほしい」と話されました。
また、大会の最後の日の20日では,世界漢語教学学会の許嘉璐会長は、学会を代表して、総括及びまとめをされました。
許会長の総括発表の主旨は次の通りです。
「今回の大会は内容的に豊富であり、教材、教授法等の面では更に進化している。9つの分科会議では、教材、教授法、コンテンツの面から直接成果物がみられる。情報の量が多く、参加者の視野も広がり、今後の中国語教学には非常に価値がある。中国語教授法の研究の目的は実際の教育の中での問題を解決しなければならない。したがって実際の問題を解決することが主であり、研究は従となる。国を越えての文化交流は、教師、教育法によってその結果も違ってくる。こうして、現実の問題を解決すると同時に中国語教学の理論研究も同時進行する必要がある」。
大会では6名の中国、外国籍の中国語教育の専門家が基調演説を行いました。
今回の大会の特徴は、新しい教授法により、新教材と新教学方法を主題にして、中国語教学の第一線で活躍している各国の教師の教学経験を重点に議論することでした。開催地の遼寧省の北方連合出版集団と国家漢弁とは戦力的な協力枠組みの調印式も行っております。これが遼寧省として中国文化の「世界への歩み」の具体的な一歩となります。大会に出された599の論文は、斬新性、そして具体的な教学実践及び授業、教材と密接に関係しております。このうち16カ国の105名の教師が優秀論文賞を獲得し、表彰されました。
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